コンピュータ支援診断(Computer-Aided Diagnosis:CAD)の研究をしています.コンピュータを用いて医用画像の解析を行い,病変を自動的に検出する手法や,検出した病変の良悪性鑑別を行う手法を開発しています.CADとは,「コンピュータによって分析された結果を“第2の意見”として利用する医師による診断」です.自動診断と呼ばれているものとは異なり,あくまで医師による診断をサポートするためのものです.最近は,自動車の自動運転技術が盛んに研究され,Deep Learningなどの技術が使われていますが,CADの分野でも病変の検出精度の向上に同様の技術が使われています.われわれの研究室でも,Deep Learningを用いた病変の検出や,病変の自動セグメンテーションに関する研究を進めています. | ![]() |
ポストゲノム時代に入り,遺伝子と疾患の関係が明らかになってきました.最近では,病変の遺伝的性質を考慮した新しい診断・治療法が開発されています.医療は,病変の存在診断,鑑別診断,治療の順番で行われます(右図).コンピュータ支援診断は,病変の存在診断や鑑別診断の支援を行うものです.よって,医療の前半を支援するシステムと考えることができます.一方,Radiomicsは,医療の後半を支援するシステムとして整理できます.われわれの研究室では,病変の遺伝的性質に基づくサブタイプ分類,再発・転移の予測などに関する研究を行っています.ここでは,遺伝子と画像を統合解析する技術を開発しています. | ![]() |
診断の性能を評価する指標のひとつに観察者受動特性(receiver operating characteristic: ROC)解析があります.われわれの研究室では,ROC解析のソフトウェア開発や,ROC解析を用いた観察者実験などを行っています. | ![]() |